目次
はじめに
資産形成を続けてきた人にとって、老後の出口戦略は大きなテーマ。
「いつ・どのくらい取り崩すか?」を決めておかないと、不安になるし、使うこと自体をためらってしまう。
おれはオルカン(全世界株式インデックスファンド)を長期保有していて、65歳から年金を受け取りながら生活費に充てていく予定だ。
今回は、自分なりに考えたシンプルな取り崩し戦略をまとめてみる。
結論
まずは結論から。
おれの老後の取り崩し戦略はこうだ
- 現金は常に400万円キープ
- 不足分はオルカンから補充(65〜69歳は年100万、70歳以降は年160万)
- 年1回リバランス
なぜこのようにするか説明していく。
前提
- 取り崩し開始年齢:65歳から
- 年金:基礎年金・満額(約80万円/年)
- 生活費:年間240万円(=月20万円)
- 副収入:月5万円(=年間60万円)、ただし 70歳まで
- 資産:65歳時点でオルカン5,000万円+現金400万円
年間の不足額
- 65〜69歳(副収入あり)
- 生活費240万円 − 年金80万円 − 副収入60万円 = 100万円/年不足
- 70歳以降(副収入なし)
- 生活費240万円 − 年金80万円 = 160万円/年不足
現金400万円の役割
現金は「常に400万円キープ」を基本ルールにする。
運用ルール
- 不足分をまず現金から支出
- 使った分だけオルカンを売却して現金を400万円に戻す
- 毎月これを繰り返す
不足額は年間100万〜160万円だから、現金400万円は「2〜4年分の生活費不足」を賄えるクッションになる。
これで暴落時にも慌てずに済む。
シンプルなシミュレーション(年利5%想定)
65〜69歳
- 年間取り崩し:100万円
- 運用リターン:約5%(250万円/年)
→ 資産は取り崩しても 増える 可能性大
70歳以降
- 年間取り崩し:160万円
- 運用リターン:約250万円(資産5,000万円の場合)
→ 差し引き 資産はまだ増え続ける可能性
95歳時点(30年後)
- 毎年160万円取り崩しても、資産は 4,000〜5,000万円残る シナリオが多い
年1回のリバランス
取り崩しとあわせて、年1回はリバランスを実施。
- 株価が高い時 → 利益確定して現金比率を戻す
- 株価が安い時 → 現金から買い増し
これにより「高く売り、安く買う」を自動的に実行できる。
まとめ
おれの老後の取り崩し戦略はこうだ:
- 現金は常に400万円キープ
- 不足分はオルカンから補充(65〜69歳は年100万、70歳以降は年160万)
- 年1回リバランス
資産5,000万円に対して年間160万円の取り崩しはわずか3%強。
長期的に資産が増える可能性が高く、老後の生活費としては十分に安全圏にある。
出口戦略の鍵は「ルール化して迷わないこと」。
取り崩しも積立と同じく、淡々と続ける仕組みを作れば、資産に振り回されず安心して生活できる。
この記事が、出口戦略に悩む方の参考になれば幸い。