はじめに
長期積立を続けてきた方にとって、「いつ・どれくらい資産を使い始めるか?」という出口戦略は避けて通れないテーマ。
おれもオルカン(全世界株式インデックスファンド)を長期保有しており、将来的にはその資産を取り崩して生活費に充てる予定。
今回は、老後の取り崩しをどのように行うか、考えてみた。
出口戦略の方針
将来の資産構成目標は次のとおり:
- オルカン:5,000万円
- 現金(生活防衛資金含む):1,000万円
このうち、オルカンを年利4%、つまり月々約0.33%ずつ取り崩すことを基本とする。
年に1回リバランスしながら、必要な分だけ淡々と生活費にあてていく戦略だ。
毎月の定率取り崩し:4%ルールに基づいた安心設計
この戦略は、いわゆる「4%ルール」に沿っている。
📌 4%ルールとは?
米国のトリニティ大学の研究によると、株式と債券を組み合わせた資産を年4%ずつ取り崩す場合、30年間にわたって資産が尽きない可能性が非常に高いとされている。
オルカンのように世界中の株式に分散投資しているファンドは、長期的な成長性が期待できるため、このルールに沿って運用することが可能と考えられている。
ちなみに、おれは実際に4%ルールに基づいて取り崩しを行っており、今のところは下落局面も乗り越えているから、まあ安心だと考えている。

📊 シンプルなシミュレーション(前提:年利5%、年4%取り崩し)
- 初年度:5,000万円から200万円(年4%)取り崩し → 残額 4,800万円
- その後、年利5%の運用 → 約5,040万円に回復
- このように、資産が増えながら取り崩せる可能性もある
年1回のリバランス:売買の判断を自動化
毎月の取り崩しとは別に、年1回のリバランスを実施する予定だ。
📌 どうなるのか?
- 株価が上昇した年 → 一部を売却して現金比率を戻す(利益確定)
- 株価が下落した年 → 現金から買い増して株式比率を戻す(逆張り)
つまり、「高く売り、安く買う」ことを機械的に実現できるってわけ。
この方法は、多くの研究で「長期リターンを安定化させる」とされている。
現金クッションの役割:生活防衛と暴落時対応
株式市場は時に大きく下落する。
そのためおれは、現金で生活費5年分=1,000万円を別に確保する予定。
🧠 現金の役割
- 株式が暴落した際に、安値で資産を売らずに済む
- 急な支出(医療費・修繕費など)に柔軟に対応
- メンタルの安定に寄与(売らなくていいという余裕)
このように、現金クッションは「相場のノイズから自分を守る防波堤」になると考えている。
オルカン(全世界株式)の過去実績
オルカン(MSCI ACWIに連動)は、世界の株式市場を広くカバーするファンドだ。
以下は、過去の年平均リターンの参考値:
期間 | 年平均リターン(配当込み) |
---|---|
2008〜2023年(15年) | 約 +6.3% |
2013〜2023年(10年) | 約 +8.2% |
2020〜2023年(直近3年) | 約 +9.7% |
📌 ポイント
- 一時的な下落(リーマンショックやコロナショック)を経ても、長期では右肩上がり
- 長期で5〜7%の年利を見込める前提で、4%取り崩しは現実的
まじでいい商品
結論:相場に振り回されない出口戦略のすすめ
「ルールを決めて、淡々と行う」ことが重要かなと思う。
相場はわからない前提で、資金ができれば淡々と市場に投入。
取り崩し期は4%ルールに従って淡々と取り崩し。
おれの出口戦略:
- 年4%(月々0.33%)の取り崩し
- 年1回のリバランス
- 現金1,000万円の生活クッション
この3点セットで、相場に一喜一憂せず、人生を楽しむための土台を作ることができると考えている。
今後も相場や自分のライフスタイルの変化に応じて、柔軟に調整していく予定だ。
この記事が、出口戦略に悩む方の参考になれば幸い。